コラムColumn

2015.02.23

女性のための「がん検診」

 昭和56年から日本人の死因の第一位となっている“がん”。今や国民の2人に1人が“がん”になり3人に1人が“がん”で亡くなっています。
 しかし、現在は診断技術と治療方法の進歩により、早期発見、早期治療が可能。そして早期発見には、「がん検診」の果たす役割が非常に大きくなっています。

 日本のがん検診の受診率は先進国の中でも低く、特に女性特有のがん検診受診率は、欧米が70%以上であるのに対し日本は20~30%と、とても低いのが現状です(※厚生労働省HPより)。症状がないからといって検診を受けていない、1度受けて何もなかったらと安心して、定期的に受診しない女性が多いと言われています。

 「あの時受けておけばよかった。。。」と病気になってから、後悔するのはとても辛いこと。ご自身のため、一緒に暮らすご家族のためにも、是非定期的にがん検診の受診を心がけたいですね。

今回は、女性特有のがんである「乳がん」と「子宮頸がん」その検診内容についてご紹介します。

 

◆乳がん
●乳がんってどんな病気?

 女性特有のがんのなかでは一番多く、年間50,000人が発症し、約10,000人が亡くなっている病気です。乳房の中にある乳腺(母乳をつくるところ)にできる悪性腫瘍で、乳がんの発生増殖には、「エストロゲン」と呼ばれる女性ホルモンが深くかかわっています。特に40歳代後半にもっとも多く発生しています。また、乳がんの半分近くが乳首より上の側にできます。

●乳がん検診って何をするの?

(1)問診
  妊娠・出産経験、前回の月経などのほか、乳房に痛み・熱感・かゆみなどがあるか、これまでに乳房の病気をしたことがあるか、血縁に乳がん患者はいるかなどを確認します。
(2)視触診
  医師が、左右の乳房に差がないか、胸のしこりやひきつれがないかなどをチェックします。左右の胸だけでなくわきの下も触って、リンパ節の腫れなどを調べます。
(3)マンモグラフィ検査
  乳房専用のX線撮影のことをいいます。触診では診断できない小さなしこりや、しこりになる前の石灰化した微細な乳がんの発見に威力を発揮する検査方法で、乳がんの早期発見に欠かすことができないものです。
 ※ただし、乳腺が密な若い人の場合は、しこりを見つけることが難しいことがあります。またX線撮影のため、妊娠している人には適しません。乳房を圧迫するため痛みを感じる方もいます。

また、ご自身でできるセルフチェックもあります。(健康コラム:乳がんセルフチェックの方法)※一部会員サイトになります。

 

子宮頸がん
●子宮頸がんってどんな病気?

 子宮頸がんは、子宮の入り口である子宮頸部の表面の細胞にがんができる病気です。子宮頸がんは日本では年間約8,500人が発症し、約2,500人が死亡しており、女性特有のがんで第2位の発症率となっています。
 また、たとえ死亡に至らないまでも、ごく初期の場合を除いては子宮全摘が施術され、その場合は妊娠や出産ができなくなることはもちろん、排尿障害などの後遺症やQOL(生活の質)低下に悩まされることもあります。

●子宮頸がん検診って何をするの?

(1)問診
  妊娠・出産経験、自覚症状の有無などを問診票に記入、さらに診察室で医師からの質問に答えます。
(2)視診(内診)
  内診台にて、医師による診察を受けます。子宮頸部の状態を目で確認し(視診)、子宮全体と卵巣・卵管などを触診で調べます(内診)。
(3)細胞診
  専用の医療器具を膣内に挿入し、子宮頸部の粘膜を軽くなでるようにして細胞を採取します。※この時、少し出血する可能性があります。


 このように女性特有のがんは部位ごとに検診を行いますが、広範囲を一度に検査することができる検査として「PET検診」があります---->【がんを早期発見、PET検診って?】

 

 がんに限らず、病気は早期発見・早期治療が鉄則。定期的な検診で、いつまでも元気でいたいですね。

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