コラムColumn

2015.04.16

体調管理

"歯の病気"は生活習慣病の入り口!?

 4月18日は「よい歯の日」。口腔内の健康を見直そうと、4・1(よい)と8(歯)の語呂合わせをもとに1993年、日本歯科医師会が制定した記念日です。実は生活習慣病をはじめとしたさまざまな疾患と、歯が密接に関わっていることをご存知でしょうか。
 ある自治体の調査によると、歯のいい人に比べ、歯が悪い人の医療費は2倍程度も高いという結果が出ているそうで、医療費を抑えるという観点からも歯の健康に対する関心が高まっています。「よい歯の日」に因んだ今回は、体全体に影響を及ぼす“歯の健康”についてご一緒に考えてみましょう。

 

【歯周病と生活習慣病の深くて怖~い!?関係】

 歯が抜けるのは老化現象のひとつ…。そんな風に思いがちですが、歯が抜ける原因はむし歯と歯周病にあります。このうち歯周病は歯を支えている歯肉やあごの骨が徐々に破壊されていく病気。いまや40代以上の約8割が歯周病菌に感染しているといわれますが、痛みなど自覚症状がほとんどなく、気づいたときにはすでに歯がグラグラ…ということも少なくないようです。
 さらにやっかいなのは、歯周病が歯以外の疾患に大きく関係していること。実はいま、糖尿病、狭心症、動脈硬化など、さまざまな疾患と歯周病との関係が指摘されているのです。
 ではなぜ歯周病になると生活習慣病をはじめとした病気になるのでしょうか。歯周病になると噛む機能が低下し、きちんと噛まずにものを食べるようになってしまいます。すると食事をしても満足感が得にくくなってしまい、ついつい食べ過ぎてしまうように。それが肥満を招き、結果、生活習慣病のリスクを上げてしまうことになるのです。また歯周病の原因である歯周病菌は、血管に入ると血糖値をコントロールするインスリンの働きを悪くさせることもわかっています。とすれば、糖尿病の人は重症化させないためにも、歯周病対策を講じる必要があるといえます。


★あなたの歯周病度Check!!
 □  歯茎が赤く腫れている
 □  歯茎を押すと白い膿が出ることがある
 □  口臭が気になる
 □  朝起きたとき、口のなかがネバネバする
 □  歯磨きすると血が出る
 □  歯茎の痩せが気になる
 □  歯の間に隙間ができ、ものが詰まりやすい
 □  歯と歯の間がおむすび状になっている
 □  歯が浮いたような感じがする
 □  指で触るとグラグラ動く歯がある
※上記に3個以上当てはまる場合、歯周病が進行している恐れがあります。できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。1~2個の場合も歯周病の可能性があるので、歯みがきの仕方を見直し、歯科医にも早めに診てもらうことをお勧めします。

 

【生活習慣の改善で、歯周病が予防できる!?】

 歯周病は口腔内の環境だけでなく生活習慣と密接に関わっている病気。予防のためにもまずは生活習慣を見直しましょう。食生活では栄養バランスのとれたものを、よく噛んで食べるよう心がけます。喫煙、睡眠不足、ストレスも歯周病の因子であり、なかでも喫煙は最大のリスク。「歯周病はタバコ病の一種」ともいわれ、予防のためには禁煙が欠かせません。
 もちろん口腔ケアの基本は歯磨きです。寝る前はもちろん、毎食後の歯磨きもお忘れなく。食後の歯磨きは20分以内に行いましょう。さらには定期的な歯科検診も大切です。歯科検診は口腔がんの発見にも役立つので、歯に異常がなくても習慣づけたいものです。
 さまざまな疾患と結びついている歯周病。いままで痛くならないと歯科医に行かなかった人も、これからは体全体をケアする意味でも歯の状態に気を配りましょう。肥満やすでに糖尿病を患っている場合は、歯周病が発症・悪化するリスクが高いので、なおさら注意が必要です。いつまでも健康でいるためには、歯も重要な鍵を握っていることをぜひ覚えておいてください。

 

■生活習慣に潜む危険因子を減らすためには……関西メディカルネットがご提供する以下のプログラムがお役に立ちます。

 

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