耳よりだより

2016.10.07

体調管理

早めの気づきと日々のケアで、目の健康を護りましょう

 毎年10月10日は「目の愛護デー」です。これは「1010」を横に倒すと眉と目の形に見えるとの理由から定められており、この日を中心に目の健康に関わるイベント等が、厚生労働省の主催などで行われています。  インターネットやスマートフォンの普及により、目を酷使しがちな現代では、「眼精疲労」などの病気にかかる人が増えています。また加齢に伴い発症する疾患も多く、そのひとつである緑内障は、最悪の場合、失明に至る深刻な病気です。  もし視覚に障がいが生じたら……日常生活にたちまち支障をきたしてしまいます。そうしたことを未然に防ぐためには、目の健康にもっと関心を持ちたいものです。今回は現代人が知っておきたい目の病気や、目を健やかに保つための方法についてご紹介します。

■疲れ目には「眼疲労」と「眼精疲労」がある
 目の疲れには「眼疲労」と「眼精疲労」の2つがあります。言葉が似ているため同じものと思いがちですが、医学的には異なっており、眼疲労は睡眠や目を休めることで回復する一時的な目の疲れを指します。一方、眼精疲労は目を休めても疲れが取れないだけでなく、眼球の表面が乾燥する「ドライアイ」などの病気を引き起こすほか、頭痛、肩こりなど他の場所にも症状が現れ、それらが慢性的に繰り返されます。眼精疲労は放っていては治らないだけでなく、背後に別の病気が隠れている場合があるため注意が必要です。改善のためには、まずは原因を知ることが大切です。
●眼精疲労のおもな原因と予防 <近視・乱視・老眼などの矯正不良>
 近視・乱視・老眼が進むと眼球の内部で緊張状態が続き、目が疲れたり肩や首が凝ったりします。目の疲労が取れないと感じる場合は、眼鏡やコンタクトの度数が合っているかきちんと調べ、自分に合ったものを使いましょう。
<生活習慣や環境>
 パソコンやスマートフォンの画面を長時間見続けると、目の筋肉に緊張状態が続き疲れやすくなるほか、ドライアイ(※)を引き起こしやすくなります。パソコン使用の際は作業距離を一定に保てるよう姿勢やモニターの位置に気を配るほか、ブルーライトをカットする眼鏡やフィルターを活用するといいでしょう。エアコンの風や紫外線も眼精疲労の原因になるので、空調が直接あたらないよう工夫したり、カーテンなどで遮光するよう心がけましょう。
<ストレスや睡眠不足>
 ストレスや睡眠不足、不規則な生活も眼精疲労の原因になります。目の疲労を回復できるよう十分に休息をとることや、自分なりのストレス解消法を見つけることも大事です。 ※ さまざまな要因で涙の量や質が低下したり、角膜や結膜に傷がついたりする慢性疾患で、目の不快感や視力の低下を伴います。パソコンなどの長時間使用のほか、コンタクトレンズの装用でも、涙が蒸発しやすくなり発症します。

■疲れた目を労るために……いますぐできる簡単セルフケア
眼精疲労は日頃からセルフケアを行うことでも改善できます。ここではすぐに実践できる疲れ目に効くセルフケアをご紹介します。
①意識してまばたきをする
 まばたきには、凝り固まった筋肉をほぐして血液の循環をよくする働きがあるほか、まばたきにより目の表面に水分と油分が運ばれるので、ドライアイの改善にもなります。パソコン画面などを見ているときは、意識してまばたきの回数を増やしましょう。
②蒸しタオルで目を温める
 目を温めると目の周りの血行が良くなり、筋肉のコリがほぐれるほか、目の周辺が潤うため涙の蒸発が防げます。ただし、目に炎症や充血を起こしている場合は、温めると血管が広がり症状がひどくなる恐れがあります。痛みがあるときは、冷やしたタオルで目をパックしましょう。
③遠くを見る習慣をつける
 仕事の休憩時間には外に出て、遠くの景色を見る習慣をつけましょう。外出できない場合は、まぶたをしばらく閉じるだけでも目の休息につながります。
④ビタミンを摂る
 ビタミンのなかで特に疲れ目に効果があるのは、ビタミンB1、B2、B6、B12。これらビタミンB群は、豚肉、レバー、うなぎ、さんま、まぐろ、卵、納豆、小麦胚芽、バナナなどに豊富です。毎日の食事で積極的に摂取しましょう。
⑤マッサージを行う
 目の周りの骨を指で抑え、気持ちいいと感じるところを見つけたら、2〜3秒程度軽く押します(眼球を抑えつけないように注意)。こめかみ部分も目に関するツボがあるので、こちらも軽く押してみましょう。

■気をつけたい! 加齢に伴う目の疾患
 眼精疲労の症状は、自立神経失調、更年期障害、循環器・消化器系疾患、耳・歯や脳の異常のほか、緑内障や白内障によって現れることがあります。次は、特に注意したい、加齢によって発症する目の病気についてご紹介します。
●緑内障
 目から入る情報を脳に伝達する視神経の細胞に障害が起こり発症する病気で、視野が徐々に欠けていき、治療が遅れると失明に至ることもあります。緑内障は一般に、眼圧が高くなることで起こるといわれますが、眼圧が正常でも発症するケースは多く、特に近視の人にリスクが高いといいます。緑内障により障がいされた視神経は治療しても元にもどらず、視野も回復しないので、早期に発見し治療を行うことが重要です。
●加齢黄斑変性症
 網膜の中心部である黄斑に障がいが生じ、物がゆがんで見える病気です。加齢に伴い増える病気ですが、高脂質な食事、喫煙、ブルーライトも原因のひとつといわれています。病気を完治させる方法はありませんが、目に抗VEGF薬(※)を注射する治療法に効果がみられており、継続的に行うことで視力の改善が期待できるといわれています。
※加齢黄斑変性症の原因となる物質・VEGFの働きを抑える薬剤

 人間の五感のうち、目から入る情報が80%を占めるといわれるだけに、目に生じる病気や異常は深刻な問題です。疲れ目の症状が長く続く場合は、重篤な病気が隠れていないか専門医による診察を受けましょう。加齢による目の疾患の場合は、進行しないと自覚症状が現われないため、定期的に検査を受けることが大切です。関西メディカルネットでは、目の病気や異常の早期発見に役立つ健診メニューを多彩にご用意しています。「最近目がかすむ」など気になる症状をお持ちの方は、ぜひ一度お問い合わせください。

■目の疾患が気になる方は、こちらにお問い合わせください。