耳よりだより

2016.03.03

体調管理

早めに気づいて、しっかりメンテ!ストレスと上手につきあうために、したいこと

 いきいきと自分らしく生きるために、こころはいつも健康でありたいもの。厚生労働省は“こころの健康”とは、①自分の感情に気づいて表現できること(情緒的健康)、②状況に応じて適切に考え、現実的な問題解決ができること(知的健康)、③他人や社会と建設的でよい関係を築けること(社会的健康)であり、「生活の質」に大きく影響を与えるものだとしています。
 ただ、現代社会において“こころの健康”を維持することは簡単ではないようです。ストレスが原因で不眠症になったり、うつ病など精神疾患を発症する人は年々増加、深刻な社会問題となっています。そうした状況の改善策として、昨年12月に「ストレスチェック制度」がスタートしたことは前回の『耳よりだより』の記事でもご紹介しましたが、ストレスに対しては、私たち一人ひとりが気づきを持ち、早めに対策を講じることが望まれます。今回は、ストレスに気づくポイントや、手軽にできる対処法についてご紹介いたします。


【ストレスのサイン、見逃さないで!!】
 ストレスとは“ストレッサー”と呼ばれる外部からの刺激からくる圧力により、自身の身体やこころに歪みが生じた状態のこと。私たちの心身に影響を及ぼすストレッサーには、暑さ寒さや騒音といった“物理的ストレッサー”、公害物質や薬物などの“化学的ストレッサー”、人間関係や仕事あるいは家庭の問題などの“心理・社会的ストレッサー”があります。
 身体に与える刺激であるストレスは、生きていく上で避けることができないもの。必ずしも悪いものではなく、私たちはストレスにうまく対応することで、成長することもできるのです。しかし、強いストレスがかかった状態が続くと、心身が疲弊し、がんばることができなくなってしまいます。
 こうした状態に陥らないためには、ストレスに早めに気づくことが大切。イライラや不安、気分の落ち込みなどを感じることが多くなったり、頭痛、肩こり、腰痛、目の疲れ、さらに胃痛、食欲低下、便秘や下痢、不眠といった症状が長引くときは要注意。飲酒や喫煙の量が増えたり、仕事でミスやヒヤリハットが増えることも、過剰なストレス状態に陥っていることが考えられます。こうした症状に気づいたら、まずは日常生活を点検し、その上でストレスと上手に付き合うための方法を試してみましょう。

 


【ストレスを解消させる「3つのR」】
 こころの健康は、こころに栄養補給することで維持できます。そのためのキーワードが「3つのR」。少しの工夫で簡単にできることばかりなので、ぜひ日常生活に取り入れ、ストレス解消に役立てましょう。

★1つめのR 「Rest(レスト)/休養」
仕事のオンとオフを明確にし、まずは休息を取りましょう。脳と身体を休ませるには睡眠が効果的。ただ眠るだけでなく、布団や枕、空調など睡眠環境を整え、良質な睡眠が取れるような工夫も必要。疲れたと感じたら仮眠したり、ティータイムを取ることも有効な方法です。

★2つめのR 「Recreation(レクリエーション)/楽しみ・気分転換」
休日は趣味や娯楽を楽しみましょう。塗り絵や楽器の演奏など、手を動かして没頭できる趣味は、脳の活動の歪みを取り除いてくれます。友人とおしゃべりしたり、観劇、運動などで気分転換するのもいいですね。笑いも、がん細胞を攻撃するNK(ナチュラルキラー)細胞を活性化させるので、思いっきり笑えるような趣味や楽しみをぜひ持ちたいものです。

★3つめのR 「Relaxation(リラクゼーション)/癒し・くつろぎ」
音楽を聴く(聴覚)、絵画を見る(視覚)、アロマテラピー(嗅覚)、食事を味わう(味覚)など、五感を働かせることを意識しましょう。腹式呼吸や軽いストレッチなども、自律神経のバランスを整え、心身の緊張を解きほぐすのに効果的です。

 これら「3つのR」のほかにも、バランスのいい食事が、ストレスに強い身体づくりに役立ちます。忙しいからといって食事をしないのは言語道断。ビタミンB1(豚肉、豆類、大豆食品など)、ビタミンC(キャベツ、小松菜、ブロッコリーなど)、カルシウム(牛乳、大豆食品など)、鉄(レバー、ひじきなど)、マグネシウム(海草類、ごまなど)、亜鉛(牡蠣、卵など)が不足しないよう、食生活の見直しを行いましょう。


【うつ病になりやすい思考、していませんか?】
 最近ではうつ病につながりやすい物事の受け止め方や、思考パターンが指摘されています。たとえば……
●「全か無か」と考え方が両極端で、その中間が認められない
●自分を責め、物事の負の側面ばかりを見がち
●人のこころを先読みし過ぎ、将来を勝手に想像する
●「……すべき」と何でも決めつけ、自分を縛りつける  
こうした傾向の強い人はうつ病になりやすいといわれるため、思い当たる場合は、考え方についても見直す必要があるかもしれません。
 ストレスを抱え込まないためには、早めの気づきが大切ですが、自分ではわかりにくいこともあります。家族や友人、職場の仲間から「様子がおかしい」「疲れているようだ」など助言があれば、ぜひ耳を傾けましょう。もし、ストレスによる体調不良を感じたら、すぐに専門家に相談してください。そうして早めに対策を打ち、ストレスと上手に付き合う術を身につけながら、あなたの人生をさらに豊かなものにしていただきたいと思います。

■ストレスに関する体調不安を感じたら……ご相談については、こちらをご覧ください。
https://www.k-medicalnet.co.jp/service/specific/metaboric/index.html