耳よりだより

2015.05.11

体調管理

自覚症状がないから怖い!高血圧は"サイレントキラー"

 5月17日が「高血圧の日」であることをご存知でしょうか。これは世界血圧デーが5月17日であることを受け、日本高血圧学会と日本高血圧協会が2007年に制定したものです。
 記念日制定の背景には、一般人の高血圧の危険性に対する認知の低さがあります。高血圧は脳卒中や心臓病など命に関わる病気の主要な原因。しかし初期段階では自覚症状がほとんどないため、なかなか受診に結びつかないようです。
 例えば、日本には約4,000万人もの高血圧患者がいるとされますが、実際に治療を受けているのはその2割程度にとどまっているといわれます。

 そこで今回は、高血圧になる仕組みについてご紹介。しっかり予防して、健康で快適な暮らしを長く続けることができるように、この機会に高血圧のリスクについて考えてみてください。


◆血圧が高いとなぜいけないの?◆

 血圧とは心臓から送り出された血液が動脈の内壁を押す力のこと。心臓はポンプのように毎分60~70回程度、血液を血管へと押し出しますが、心臓が収縮し血液を押し出した瞬間、血管に最も強く圧力がかかります。これが収縮期血圧で、一般に「上の血圧」と呼ばれます。一方、収縮後に心臓が拡張して圧力が最も低くなる血圧が拡張期血圧、いわゆる「下の血圧」です。
 日本高血圧学会が定める血圧の基準値は、上の血圧が140 mmHg未満、下の血圧が90 mmHg未満に保たれた状態。このうちどちらか一方が超えても高血圧と判定され、治療対象になります。
 ところで血圧が高いとなぜいけないのでしょうか。それは高い血圧が動脈硬化を起こりやすくするため。血液の圧力が高い状態が続くと、血管はそれに耐えるために血管壁を厚くするため、弾力性を失いもろくなってしまいます。そのため血管は血液中の物質に傷つけられやすくなり、そこから血液中のコレステロールが付着。これが動脈硬化という状態で、進行すると心臓はさらに強い力で血液を押し出そうとするため、やがて血管が破裂し血管を詰まらせしまうのです。心臓の血管が詰まれば狭心症や心筋梗塞に、脳の血管が詰まれば脳梗塞を発症。あるいは心臓に肥大が起こり、拡張性心不全という状態を生じさせることもあります。


★高血圧 リスク度Check!!

あなたの高血圧度をチェックしてみましょう。以下の項目に当てはまる数が多いほど高血圧のリスクが高いため、十分な注意が必要です。
濃い味つけのものが好き
野菜や果物はあまり食べない
運動をあまりしない
家族に高血圧の人がいる
ストレスがたまりやすい
お酒をたくさん飲む
たばこを吸う
血糖値が高いといわれたことがある
炒めものや揚げもの、肉の脂身など、脂っぽい食べものが好き
※厚生労働省/高血圧ホームページより


◆高血圧の予防、まずは血圧測定から◆

 高血圧の要因とされるのは、食塩の摂り過ぎ、加齢による血管の老化、ストレス、過労、運動不足、肥満、遺伝的要因など。腎臓病やホルモン異常など病気が原因の場合もあります。予防策としては日頃から塩分を控えるなど、生活習慣に留意することが大切です。運動習慣のない方は1日30分以上を目標にウォーキングなど有酸素運動を行うといいでしょう。
 こうした生活習慣の改善に加え、重視したいのが血圧の測定です。血圧をコントロールするには、まず自身の血圧の状態を知ることが大前提。朝夕2回、家庭で血圧を測る習慣を持ちたいものです。家庭での血圧測定が重視されるのは、病院などで血圧を測ると緊張のため血圧が高く出る傾向があるから。本来の数値を知るためには家庭でリラックスした状態で測定する必要があります。何よりこうして日頃から血圧に意識を持つことが、高血圧の予防に有効といえるでしょう。
 そして、もし健康診断などで高血圧と診断された場合は、すみやかに内科や循環器科を受診してください。高血圧の治療は単に血圧を下げるだけでなく、高血圧に合併してくる心・血管疾患を予防することにありますから、「まだこれくらい大丈夫」と過信せず、早めに対策を講じることが大切です。


◆高血圧予防に向けての生活習慣改善には……関西メディカルネットがご提供する以下のプログラムがお役に立ちます。

◎生活習慣改善支援プログラムのご案内