コラムColumn

2014.01.09

22:睡眠不足でこれホント? ④「心臓病のリスクも高くなる?」

<コラム> 健康なからだはいい睡眠から

 人間の心身の休息に不可欠な睡眠。しかし、睡眠の大切さを認識している人はそう多くないかもしれません。ここでは睡眠とは何か、そして睡眠に関連する疾患にはどういうものがあるかをご紹介します。

 

22. 睡眠不足でこれホント? ④「心臓病のリスクも高くなる?」

 1日の睡眠時間が4~6時間という睡眠不足状態が長期間にわたると、脳・心臓疾患の有病率や死亡率が高まる…。そんな衝撃的な報告が、平成16年度版の厚生労働白書でなされました。同白書によると、睡眠時間が6時間未満では狭心症や心筋梗塞の有病率が上昇、5時間以下では脳・心臓疾患の発症率が上昇、4時間以下では冠動脈性心疾患による死亡率が睡眠時間7時間以上8時間未満の人の約2倍になるのだそうです。

 狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患は、冠動脈の動脈硬化が原因で起こります。動脈硬化の危険因子には、喫煙、高血圧、糖尿病、脂質異常、ストレスなどがあります。このうち交感神経を刺激するストレスは、脈拍を上昇させ動脈硬化を加速させるため、睡眠不足などが続くと心臓に負担がかかり、深刻なダメージを与えてしまいます。高血圧も、睡眠不足により生じることがありますが(掲載コラム20「睡眠不足で高血圧に?」を参照)、実際に夜間に血圧上昇が見られる人には心臓病が発症しやすい傾向があることがわかっているそうです。こうした重篤な病気を自覚しないまでも、徹夜明けなど極度な睡眠不足の朝、動悸が早くなるようなことがありますよね。その点からも、心臓と睡眠の密接な関係が見て取れ、心臓をいたわる上でも、十分な睡眠をとることが不可欠だと考えられます。その一方で、慢性的な心疾患を患っている場合、9時間以上睡眠をとっても疲労が取れないといわれますので、そういう場合にはしかるべき検査を受け医師の指示を仰ぐことが大切です。

 肥満に高血圧に心疾患…。睡眠は私たちの想像以上に、心身に深く影響を与えています。忙しい現代人は眠ることをとかく軽視しがちですが、生活習慣病をはじめとした多くの疾患予防を考える上で、睡眠は不可避な要因といえるでしょう。私たちが日々健やかに生活していくカギが睡眠にあることを、いま一度認識していただければ幸いです。

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次回コラムは、「これってほんと?健康★常識・非常識シリーズ」をお送りする予定です。お楽しみに!

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