2013.11.21
18:よりよい睡眠を得るために ~快眠を育む秘訣~
<コラム> 健康なからだはいい睡眠から
人間の心身の休息に不可欠な睡眠。しかし、睡眠の大切さを認識している人はそう多くないかもしれません。ここでは睡眠とは何か、そして睡眠に関連する疾患にはどういうものがあるかをご紹介します。
18. よりよい睡眠を得るために ~快眠を育む秘訣~
よい睡眠を得るには、睡眠サイクルを見据えた上で、十分な睡眠時間を取ることが前提になります。しかし、そうはいっても、寝床に入ってもなかなか寝つけなかったり、夜中に目が覚める、朝早く目覚めてしまう…など、睡眠に関する悩みは尽きません。それに、不眠が続くと、重篤な病気が潜んでいるのでは…と、不安が大きくなってきます。
もちろん、質の悪い睡眠が、病気のシグナルであるケースもあります。しかし、その前に、まずは生活習慣を見直していただきたいものです。不眠の解消は、健康面と生活面の両方から点検することが大切。以下のポイントを参考に、まずは就寝前の悪しき習慣を改善し、睡眠環境の改善をはかってみてください。
◆快眠を育む7つのポイント
(1)朝は決まった時間に起きる
人間の脳は朝の日光を感知すると、約15時間後に眠りを誘う物質・メラトニンを分泌します。夜型でなかなか寝つけない人も、できるだけ朝は決まった時間に起き、日光を浴びましょう。そうすることで、夜、眠りやすい体勢が整います。
(2)夕方には軽い運動を
夕方に軽く汗ばむ程度のウォーキングやストレッチを行うと、身体の深部体温が上昇し、体温が下がるタイミングで快適な眠りが訪れます。ただし運動が激しすぎると、交感神経を刺激してしまい逆効果になるので要注意です。
(3)夕食は遅くとも寝る2〜3時間前までに
深夜にものを食べると消化に負担がかかり、良眠を妨げます。 どうしても遅い夕食になる場合は、夕方に軽く何か食べておき、夕食も腹7分目にとどめておくようにします。ちなみに寝る前のコーヒーやタバコも覚醒作用があるためNGです。
(4)入浴は寝る1時間前までに
寝る直前に入浴すると、交感神経が高ぶり眠れなくなります。どうしても入浴する場合は、ぬるめの湯でサッとすませましょう。
(5)眠りに適した環境づくり
光を浴びると睡眠物質のメラトニンが分解してしまいます。暗く静かで涼しく心地よい睡眠環境をつくりましょう。自分に合った布団や枕などを用意することも大切です。眠たくないのに無理に寝床に入るより、雑誌や写真集などをみたり、心穏やかになれる音楽を聴くなどして、心身をリラックスさせるほうが、眠気が訪れやすくなります。
(6)寝る前のお酒は控える
寝酒は寝つきをよくしますが、途中で目が覚めたり、悪夢を見たり…と、眠りの質を低下させます。飲酒しないと眠れないのはストレスサインの現れとも考えられるため、医師に相談するなど、アルコール依存症に移行しないよう適切な処置が必要です。
(7)寝る前までゲームやパソコンはしない
光刺激の強いゲームやメール、インターネットは、脳や身体を緊張させ、交感神経を優位にしてしまいます。寝る寸前までパソコンに向かって仕事をするのも、安眠を妨げる原因になるので避けたいものです。
●関西メディカルネットの睡眠プログラム(スリープエンハンスメントプログラム)---> <リンク>
次回コラムは、「睡眠不足でこれほんと?シリーズ①「睡眠不足は肥満を招く!?」をお送りします。お楽しみに!