コラムColumn

2005.10.01

予防接種「インフルエンザ」流行の季節を迎えるまでに

予防接種「インフルエンザ」
流行の季節を迎えるまでに
インフルエンザ予防接種は、12月上旬までに済ませましょう。

ようやく秋らしい気候になってきました。今から、冬に流行するインフルエンザの話とは、気が早いと思われるかもしれませんが、インフルエンザの予防接種を受けてから免疫を得るまでに通常約2週間程度かかりますので、早めの接種が必要です。インフルエンザの流行は12月下旬から３月上旬が中心ですから、12月上旬までには接種をすまされることをお勧めします。

インフルエンザは、38度以上の発熱・頭痛・関節痛・筋肉痛など全身の症状が強く、気管支炎・肺炎などを併発し重症化することがあるのが特徴です。強い症状から自分の行動が制限されるだけではなく、感染力が強いため他の人への配慮も必要となり、社会活動への大きな妨げとなります。

インフルエンザ予防の基本が、流行前に予防接種を受けることです。予防接種を受けることで、インフルエンザによる重篤な合併症や死亡を予防することが期待できます。数年前からインフルエンザに対する治療薬が実用化され、発熱期間の短縮などの効果がありますが、発症後48時間以内に服用しないといけない、人によっては嘔吐や下痢などの副作用が出るなどの問題があります。まず、予防接種で予防することを考えましょう。

インフルエンザワクチンは、WHOが推奨したウイルス株を基本にして我が国の流行状況などから予測して作られており、この約10年間、予測したウイルスと流行したウイルスの株はほぼ一致しており、有効なワクチンとなっています。

通常一回接種で効果がありますが、65歳未満の方でインフルエンザ予防接種を受けたことがなくインフルエンザにかかったことが殆どない方は、二回接種を考慮したほうが良いでしょう。

既往歴などから、接種の判断を行う際に注意の必要な方がおられますし、副反応やアレルギー反応が10％前後の方に出ることがありますので、かかりつけ医とご相談のうえ、体調が良いときを選んで余裕をもってお受け下さい。