健康コラム
赤ちゃんの頃はまるまる太っていても、歩きだすと、ぽっちゃり体型が急速にしまりだしてくる、というのはよくある話です。ところが幼児期のぽっちゃり体型がそのまま学童期の肥満につながり、おとなになっても肥満のまま、というケースが増えてきています。

昔と違い
現代社会では、脂っこい食事やスナック菓子、甘いおやつがふんだんにあり、カロリー過多になりがちです。そのうえに、外遊びをせず、家の中でゲームに熱中という環境では、摂取カロリーを消費できず、痩せるタイミングがありません。日本生活習慣病予防協会によると、子どもの肥満には特に3歳児の生活習慣が影響し、毎朝朝食を食べ、おやつ時間が決まっているグループより、朝食は時々で、おやつ時間も決まっていないグループのほうが、小学4年生時での肥満が1.2~1.8倍も多かったという調査があったそうです。おやつのだらだら食いがカロリー過多につながったのかもしれません。
子どもの世界も肥満児の立場はつらいものですが、健康面においても大きな問題があります。それは子どもの生活習慣病です。本来は中高年に発症する生活習慣病が、低年齢化しているのです。
また小児期からの肥満は、脂肪細胞の数が増える"肥満脂肪細胞増殖型"になることが多く、増えてしまった脂肪細胞の数は減らすことができません。そのため、減量を試みて脂肪細胞の大きさが正常になったとしても、数は減らないため、普通体重に戻すことは難しいといわれています。
一方、おとなになってから太った人は、"脂肪細胞肥大型"といって、脂肪細胞そのものが大きくなっているので、ダイエットの効果が出やすいといわれます。
まるまる太った赤ちゃんを健康優良児と奨励したのは昔の話。子どもの肥満にも気をつけたいものです。
- 前の記事を読む
-
ダイエット
ダイエット
肉より、豆腐のほうが痩せやすい?
- 次の記事を読む
-
ダイエット
ダイエット
耳の鍼(はり)で痩せるのかしら?