健康コラム
大人の「夏かぜ」について、Q&A形式でお話しましょう。
Q1)『夏かぜとふつうのかぜとはどこが違うの?』
A1)
かぜの80から90%はウィルスが原因ですが、
夏かぜの原因ウィルスは高温、多湿を好むウィルスです
エンテロウィルスやアデノウィルスなどがよく聞かれるものです。
☆「エンテロ」とは「腸」という意味で、このウィルスは発熱やのどの痛み以外に腸でも繁殖するので、下痢や腹痛などの症状が出るのが特徴です
☆「アデノ」とは「のど」という意味で、このウィルスは発熱とのどの痛み、激しい咳が出るのが特徴です

Q2『どんなときに夏かぜにかかりやすい?』
A2)
体力、免疫力が低下したときにウィルスに感染しやすいので、注意が必要です暑さや寝不足による疲労や、エアコンのかけすぎで自律神経が乱れて体温調節ができなくなり、免疫力が低下すると通常より夏かぜにかかりやすくなると言われています
Q3『夏かぜにかかってしまったら?』
A3)
免疫力が高まるよう、からだを休めることが一番
① ゆっくり休養。仕事が休めなくても、食事で栄養をしっかりとり、
(下痢などで食欲が落ちますが、炭水化物や良質のたんぱく質を中心に少量ずつでも採りましょう)、
ふだんよりも多めに睡眠時間をとりましょう
② 汗をかくので、脱水症状をおこさないように、水分補給はしっかりしましょう。
ミネラル補給も重要です。発熱時はスポーツドリンクも取り入れましょう
③ 腸の動きを低下させないために、寝るときにはおなかにタオルケットなどを
かけて腹部を保温しましょう
④ 外出から帰ったら、エアコンをかけるまえに15分ほど換気をしましょう
室内は戸外より湿度や温度が高い状態で、ウィルスも潜んでいるので、まず換気でウィルスを追い出すことが必要です
Q4『夏かぜを予防するには?』
A4)
免疫力を下げない。感染源を避けることが大事です
① 二次感染を予防しましょう
夏かぜのウィルスは 咳、くしゃみ、鼻水、目やに、便などを介してうつります。
咳エチケット、手洗い、入浴(熱の高くないとき)などで、ウィルスが広
がるのを防ぎましょう
② 人ごみを避ける
③ エアコンで室内を冷やしすぎない
自律神経の不調を招かないためにも、設定温度は26~28度くらいで直接冷風にあたらない工夫をしましょう
④ 夏は特に睡眠中の汗で布団の湿度が高くなりがちなので、布団の下に除湿シートを敷くなど、湿気を取り除くことが重要。また、ダニも呼吸器系に
影響を与えるので、ダニ取りシートなどの利用もよいそうです。
Q5『市販のかぜ薬の利用のしかたは?』
A5)
病気を持っている人は、かかりつけ医に相談しましょう。薬ののみ合わせが悪くて、別の症状を引き起こしたり、市販の薬が症状を悪くする場合があります
市販のかぜ薬は 体力を回復させるために症状を軽くするのが目的です
① 解熱剤:2~3日たっても熱が下がらないときに使用する
(発熱はウィルスを排除しようとするからだの防御反応です。
ただし、高熱<39度以上など>の場合は、かかりつけ医や近くの
医療機関へまず電話などで相談のうえ、早めに受診しましょう)
② 下痢止め薬:下痢はウィルスを体外に出そうとする働きなので、すぐに下痢
を止めてしまわないほうが良い。と言われています。
③ くすりによる眠気に注意:かぜ薬や抗ヒスタミン剤の副作用で眠気がおきる場合が多いので、車の運転や機器の操作は避けるようにしましょう
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