健康コラム

コラム

動脈硬化

お酒やお菓子は選び方ひとつでカロリーダウン

動脈硬化は、コレステロールがおかゆ状になって、血管の内側にくっつくことから始まることが多い。体内のコレステロールを手っ取り早く調整するには、まず減量を薦められる人が多いだろう。

減量に取り組むとき、食べ物に気をつけること、適度な運動をすることを求められる。ではどんな点に気をつけるべきか。今回は、口にするもののうち、お酒と嗜好品について考えてみよう。

酒は燃えちゃうから大丈夫?

減量指導を受けたことのある方は、摂取カロリーを落とすために、アルコールを減らしなさいとか、間食を減らしなさいというアドバイスをもらったことを覚えているだろう。しかし酒を断ったり、お菓子をいっさいやめたりすることは、とてつもないストレスだ。まずはストレスなく、できることから始めたい。

たとえばお酒。アルコールについては、体温が上がって消費するから大丈夫とか、すぐに燃焼するから残らないとか、いろいろな言い訳ができるようだが、科学的な論文にまとまったり、学会で認められたりした確証はなさそうだ。過剰にアルコールを取ると、肝臓に脂肪として蓄積されることは間違いない。また、お酒を飲むときはアルコールだけを飲むわけではなく、食事や肴もいっしょに食べる。そうしないと肝臓に悪影響をもたらす。しかもアルコールは、体内での食品の脂肪の燃焼にも少なからず悪い影響をもたらすらしい。呑ん平にとって都合のいい理屈をこねるよりも、素直にカロリー計算に上乗せしたほうが無難なようだ。

そうなるとどんなお酒を、どう楽しむか、を真剣に考えたくなる。お酒は種類によってカロリーが変わってくるからだ。お酒によってカロリーの摂取量が大きく違うことはうすうすご存知だろう。でも、どんな酒が高カロリーで、どんな酒ならカロリーを減らせるのかまで調べた方は多くないのではないだろうか。

文部科学省の五訂食品成分表によると100mlあたりのカロリーは、ビール約42kcal、ワイン約70kcal、日本酒約105kcal、本格焼酎約140kcal。ウイスキー約230kcalだそうだ。しかしウイスキー100mlを、そのままがぶ飲みする人はいないだろう。普通に飲む量とカロリーの一覧を表に示した。

意外なことに、ワインやウイスキーはカロリーが低く、ビールや焼酎は分が悪い。ビール好きな筆者だが、晩酌はウイスキーの水割りに変えたり、ワインにしようと思う。焼酎なら水やお湯などで割って楽しむ、ビールなら残念ながら量を減らすなどの努力が望ましいらしい。

もうひとつ見逃せない注意点は、食事の量を減らせばお酒をたくさん飲んでいいと考えないこと。胃腸や肝臓への負担を減らすためにも、おつまみを取るようにして、食事を減らして偏食に陥ってはならない。結局は、適量を守るしかない。

お菓子は一息ついてから口にする

次におやつについて考えてみよう。

たとえばシュークリームとアップルパイ、どちらか選べ、というと、なんとなくアップルパイのほうが健康的なイメージを持つ。しかし表にもあるように、カロリーを考えると、圧倒的にシュークリームなのである。

お菓子についてはお酒と違い、燃焼するから大丈夫などの反論は、ない。素直にカロリーの低いものを選ぶほうがよさそうだ。食品メーカーの多くが、きちんとカロリーを表示しているし、ホームページでも明らかにしている。

お菓子もいきなりまるごと食べずに、全部食べてもいいのか、半分残すべきか、口にする前に、一息ついて、ちょっと考えてみよう。