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現役時代は、トップリーグ（神戸製鋼コベルコスティーラーズ）や日本代表などで長年ご活躍をされました。スポーツ選手として、どのように健康管理をされていましたか。

食事、休息、栄養、サプリ...もちろんあらゆることを意識していましたが、細かな健康管理を徹底するというよりは、自分の体の変化に敏感に気づけるよう常に意識していました。どれだけ綿密に管理していても、時には天候であったり、急なアクシデントだったりで、体調をコントロールしきれないことって起きますよね。そうなったとき、自分の中で精神的に乱れてしまうのが嫌だったんです。

僕の場合、自分のメンタルのコンディションが大きくパフォーマンスに影響するタイプなんですよ。日本代表は特に、常に一定のパフォーマンスを維持して結果を出さなくてはいけなかったので、メンタルのコンディションを自分でコントロールすることが求められました。どうすれば自分のパフォーマンスが良くなって、どんな状況になると落ちるのか。そこを見極めつつ、いかにストレスを自分の中に溜め込まずに調整して、試合でのパフォーマンスに直結させていくかを重視していましたね。もちろんメンタル以外でも、自分の体は自分が一番よく知っているので、ちょっと調子が悪いなと思ったら自分で調整していき、あまりに不調が続いたら医療機関を訪ねる。そんな管理の仕方をしていました。

これまでに、健診を受診されたことはありましたか。

会社の健診くらいでいいのかなと思っていたのですが、2015年に初めて総合健診（人間ドック）を受けました。きっかけは、平尾さん（平尾誠二監督）が亡くなったことです。ある日、平尾さんと話していたときに、「お前もな、ちゃんと体を労れよ」と言われたんです。そのときはまだ病状のことは知らなかったのですが、自分も一回くらい行っておこうかなと。現場で一番親しい人が、しかもわかりにくい病気（胆管細胞がん）で亡くなったということは、すごく大きかったです。ちょうど同じ時期に、高校時代の同級生で医者になった友人と会う機会があって、「お前のところで健診受けさせてくれ」って頼みました。そんなタイミングが重なりましたね。

その後は、定期的に受けられているのでしょうか。

はい。去年は初めて、嫁さんと嫁さんの母、僕の母の４人で行きました。平尾さんの件があって以来、健康に対する家族の意識も変わりましたね。そのときの健診結果は、僕が一番調子悪いって言われましたけど（笑）。ちなみに、僕の母には子どもたちから「今度パパが健診に行くから、ばぁばも一緒に行ってきたら」と声をかけてもらいました。子どもたちには普段から、健診に行くことや日々の体調のことなどすべて話しています。たとえば、一人で健診に行き、悪い結果が出たとしてもそれを家族に隠して過ごしていたら、食事も生活も変わりませんよね。結果、病状が進行してしまうかもしれない。でも家族で体調を把握していれば、「今日飲みすぎちゃう？」とか、お互いにブレーキを踏めますから。

今回、関西メディカルネットの総合健診を受診されてみていかがでしたか。

予約制だからか、待ち時間がほぼなくてすごくスムーズでした。健診って「何か悪いものが見つかったらどうしよう」って不安がありますよね。一つひとつの検査の間に時間があると、余計なことまでいろいろと考えてしまいがちだけど、ポンポンとリズムよく進むと、こんなに簡単なことやったんや！て思えます。ストレスなく検査が進んだことが、一番うれしかったです。

今後もまた、このような総合健診を受けてみたいと思われますか。

そうですね。僕も含めて、健診に行くこと自体がひとつのハードルだという人は多いと思います。そのハードルを越えたのに、また検査のときに大きなハードルがあったら、もう来たくないなと思っちゃいますよね。でも、今回みたいにスムーズに検査が受けられると「また行こう」という気になりますし、人にも薦めようと思いました。